Art of Flies

第1回ブラックバスシンポジウム(H12.12.3)
  • 参加者約170人(内バスアングラー17人)、用意した席は全て埋まり、追加の席で足りず。

新潟県の規制策とバスの生態研究報告(午前の部)

    • 10:10〜 新潟県の規制策とバスの生態研究報告
      • 内水漁連
      • 本間 喜代志(新潟県農林水産部水産課内水面係長)
      • 本間 智晴(新潟県内水面水産試験場)
      • 高橋 卓(新潟県野生生物保護対策検討委員)
    • 11:30〜 基調講演「バスの導入の経緯と環境への影響」
      • 秋月 岩魚(写真家)

パネルディスカッション「バス問題の現場から」(午後の部)

    • 14:00〜 パネルディスカッション「バス問題の現場から」
      • 秋月 岩魚(写真家)
      • 佐藤 栄作(ネイチャーランドストリームクラブ代表)
      • 山崎 克治(魚沼漁協漁場管理委員長)
      • 市嶋 彰(奥只見の魚を育てる会常務理事)
      • 井上 信夫(ゆきぐに自然学校代表):コーディネーター
気になったこと
  • バス釣りと駆除、お互いの中間で妥協点を探りたい諭旨の発言があったが、「妥協点」は曲者。言葉はいいが注意が必要。残念ながら現状のバス業界を見る限り、「妥協点=なし崩し」と成りかねない。しかし、このような会に進んで参加し、自分で考えるバスアングラーがもっと増え、バス業界に影響を与えるようになれば、バス問題解決は早いかもしれない。
  • 水族館関係者は、水槽飼育のため捕獲してきた魚の大半が死亡する事を例に挙げ、専門家が細心の注意を払った魚でも生存率が低いので、リリースされらの生存率もかなり低いと考えられるので、リリース禁止は有効で無いのでは無いか。と指摘されたが、公には養殖放流されていないバスが、全国に広まった事からもリリース後の生存率はかなり高いと判断できる。(魚資源を保つ為のリリースは、バスアングラーを見習う必要がある。)
     そもそも、キャッチ&リリースは、魚資源を枯渇させないための一手段であり、リリースするから魚が増えると言うものではない。裏返せば、リリースしなければ確実に魚資源は減少すると言うこと。
     リリースよりも、味や臭いのついたワームを飲み込んだ事による死亡率の方が高いのでは?。(有名バスポイントでバスが減るのは、自然淘汰でなくワーム食害のためか?)
  • 全釣振が主張し、実現を目指す棲み分け(ゾーンニング)は、一見理想的に思えるが、よく考えると大変危険。これが実現した場合、琵琶湖や霞ヶ浦などの有名バス釣り場は、高確率でバス釣り禁止となる。
  • 公認地は全国30箇所位が認められるに過ぎず、当然、そのほかでのバス釣りは禁止となる。多くのバスアングラーが釣り場を失い、密釣り(公認と引き替えに厳しい罰則ができる)に走ることは容易に想像できる。最悪、(鮭鱒のように)全ての釣り行為が禁止になることもある。
     擁護派、反対派どちらの立場でも、問題が多い方法と思わざるを得ない。署名はよく考えてからにしていただきたい。

    参考
    IGFAが行ったリリース後の生存率調査結果

    • 対象漁:「ストライプ・バス」(スズキの仲間。バスにも近い)
    • 調査概要:対象漁の生息する海域(かなり広い)を網で隔離し、一般の釣り人に普通に釣ってもらう。ただし、釣った魚はリリースする。
    • 結果概要:生存率は97%。(内、リリース技術の乏しい初心者が行ったリリースの生存率は70%強)

    かなりの長期にわたった調査だったようで、サンプル数も多く信頼性は高いと思われる。リリースが前提となっていたので、釣った魚はかなり丁寧にあつかわれたと思われる。リリースは魚資源を維持するために有効であることを裏付ける結果となった。対象漁の違いを考慮しても、全体の技術力が高い日本のバスアングラーは、100%近い生存率になると思われる。

シンポジウムを終えて

 第一回と言うこともあり、段取りの悪さも目立った。確かに、圧倒的少数であったバス派(?)の方への配慮は足らなかった。反省点も多く、課題も残った。

 熱心なバスアングラーが参加してくれた事で、活発な討論が出来た。彼らのおかげで、反対派の決起集会にならずに済んだ。

 現在のバス釣りは、「遊び」「娯楽」の範囲を逸脱した「迷惑」「混乱」を各所に与えた。その事実にふれ、多くのバスアングラー知らない所で、大変な思いをしている人がいることを、彼らに見てもらう事はできたと思う。

 また、バスアングラーの情熱に直に触れることが出来た。大変有意義であったし、学ぶべき所があった。彼らは真剣にバスのことを考えているようだった。

 もっと多くのバスアングラーに参加してもらいたかった。

 いろいろな人に会えて良かった。

 最も残念だったことは、銀山平の人たちの姿が見えなかった事。

県及び漁協から

  1. 新潟県はリリース禁止の規則を実施したい。
  2. 全国内水漁協連では、「棲み分け、ゾーンニング」を絶対認めない。水産庁はじめ、各所に働きかける。
  3. 新潟県内全ての、内水面漁協はバスを容認しない。バスによる利益より、環境保全を選ぶ。